悪性?良性?「犬のリンパ腫」って、どんな病気?
こんにちは。
大阪府箕面市の「山本動物病院」です。
悪性腫瘍(がん)のひとつである犬のリンパ腫は、6歳を超えたシニア犬が発症する割合が高いとされている病気です。
万が一、リンパ腫の発症に気づかず治療しないままだと、命の危険を伴う場合があります。
今回は、犬のリンパ腫はどんな病気なのか、どんな治療法があるのかについてお話ししましょう。
犬には、私たち人間と同様に体のなかにリンパ球と呼ばれる細胞があります。
リンパ球は、体のなかに入ってくる細菌やウイルスを攻撃して、体を守る重要な役割を担っています。
リンパ腫とは、リンパ球がなんらかの原因でがん化する病気のことです。
リンパ球は全身にあるため、リンパ腫を発症した部位によって症状や治療方法が異なります。
とても残念なことではありますが、愛犬がリンパ腫と診断された場合は、悪性腫瘍と判断して間違いはありません。
犬のリンパ腫のなかでは、リンパ球が集まるリンパ節に発症する多中心型リンパ腫が最も大きな割合を占めています。
顎の下、脇、足の付け根などに触るとわかるくらいのしこりや腫れが特長のひとつです。
ワンちゃんの体に違和感のあるしこりや腫れがある場合は、すぐに獣医師の診断を受けましょう。
ほかにも、リンパ腫を内臓に発症している場合は、急に食欲が落ちた、頻繁に嘔吐する、多量の水を飲むなどの症状がみられるケースも。
特に、リンパ腫の発症確率が高いとされる6歳以上のワンちゃんの場合は注意が必要です。
日ごろの様子を観察することはもちろん、スキンシップをかねてワンちゃんの体を優しく撫でてあげると、少しの変化でも気づいてあげられます。
リンパ腫の原因ははっきりと解明されておらず、事前に予防する方法は難しいと言えるのかもしれません。
しかし早期発見であれば、放射線治療や化学療法などの治療効果が期待できます。
リンパ腫を早期発見するためには、半年に1回の定期健診がおすすめです。
山本動物病院は、獣医腫瘍認定医によるがん診断と専門的な治療を行っている動物病院です。
飼い主さまと一緒に、ワンちゃんにとって最善の治療方法をご提案させていただきます。